京都という町。
植栽をさせて頂くお客さんとの打ち合わせの為、金閣寺の前を走った。
全くガラガラで本当に人が歩いていないし、金閣寺前のバス停にはいつも長蛇の列ができていたのに、そのバス停は無人だった。
もうどこにも人が居ない。
京都市内はとても狭い。
その狭い街中で、ここまで観光客の方が居ない京都は見た事がない。
なのに人の極めて少ない光景にあまり違和感がない。
何故なんだろう??
考えてみると、
鉄道博物館や京都水族館などを除くと、京都には派手な観光名所と
いうものはない様に思う。
先に書いた金閣寺や等持院、すぐ近くにある室町時代に作られた石庭
のある竜安寺。さらに西に行けば御室仁和寺、少し下がれば妙心寺。
さらに進めば嵯峨嵐山に渡月橋。梅の有名な平野神社。そこより少し
下がればかの有名な北野天満宮。そのまま真東に進むと御祭神が安倍
晴明で知られる晴明神社。蹴鞠が行われる白峯神社。京都でいうセン
トラルパークにあたる京都御苑、京都御所。その真北にある相国寺。
そのまま山裾まで東に進むと銀閣寺にあたる。鬼門の方角を見上げると
挙げればまだまだ書ききれない程の社寺仏閣がある。
そう、京都は社寺仏閣の多いまちなのだ。
観光名所とは少し違うと思う。
神様と仏様。
神道と仏教の混在するこの国では何も珍しい事はないし、京都でなくてもどの地域にも神社とお寺は存在する。
信仰心の強いこの国では、社寺仏閣は当たり前に存在する。
地元の人が日課として参拝したりお願いを事をしたり、感謝をしたり。
ジョギングや散歩やウォーキングのコースになっていたりする。
社寺仏閣とは本来そういう場所なのだ。
人々の生活に深く浸透していて、観光名所として賑わったり
大挙して人が押し寄せてくる様な場所ではないのだ、と感じた。
人が居なくても賑わっていなくても違和感がない、むしろ自然に見える
のは、こういう事だからなのかなーと思った。